液状化被災地でいまだ続く地盤変状
北海道胆振(いぶり)東部地震で地盤と住宅の⼤規模な沈下が発⽣した札幌市清⽥区⾥塚地区では、地震発⽣から約2カ⽉がたった現在も、地盤に空洞ができるなどの変状が続いている。札幌市が地震後に⾥塚中央ぽぷら公園に設置した変位計は、10⽉末までに33㎜の沈下を記録した。この状況が、地盤被害の原因特定を難しくしている。
~中略~
現在も続く沈下に対して、市の⾒解や対応に疑問を呈する専⾨家がいる。「⾥塚地区の地盤沈下量は局所的で⼤き過ぎる。液状化だけでは被災原因を説明しきれない。⼟砂の流出で地下に⼤きな空洞ができている可能性がある。適切な対策を講じるためには、被災地域全域の地下を早急に調査しなければならない」。関東学院⼤学で教授を務めていた若松加寿江⽒はこう指摘する。
被災者の相談にボランティアで応えている地盤品質判定⼠協議会の諏訪靖⼆幹事は、「宅地は⺠間の問題というだけでは、被災者はどうしたらいいか分からず不安になるばかりだ。市は被災者に対してもう少し丁寧な説明が必要だ」と話す。
この記事へのコメントはありません。